アジサイ(紫陽花)について考えてみた

アジサイ(紫陽花)とは

語源

アジサイの語源ははっきりしないが、もっとも有力とされているのは、「藍色が集まったもの」を意味する「あづさあい(集真藍)」がなまったものとする説。

漢字の紫陽花は中国のお寺にあった別の花で日本のアジサイとは異なるものであったと言われている。

花に見えるのはガク

知ってる人は知ってるウンチクですが、アジサイの花と思われている部分は萼(ガク)の変化したもの。

真ん中のぷっくりした部分が実際の花。

ちなみにガクアジサイという品種がありますが、これは花の周りの装飾花の部分(花びらにみえる)が額縁に見えることから額アジサイという。

アジサイの色の理由

花(萼)の色はアントシアニンという色素によるもの。アントシアニンとは植物に広く存在する色素でポリフェノールの事。ちなみにポリフェノールとは抗酸化物質の事。

アジサイは土壌のpH(酸性度)によって花の色が変わり、一般に「酸性ならば青、アルカリ性ならば赤」になる。これは、アルミニウムが根から吸収されやすいイオンの形になるかどうかにpHが影響するため。すなわち、土壌が酸性だとアルミニウムがイオンとなって土中に溶け出し、アジサイに吸収されて花のアントシアニンと結合し青色になる。逆に土壌が中性やアルカリ性であればアルミニウムは溶け出さずアジサイに吸収されないため、花は本来の赤色(アントシアニンの色)となる。

紫陽花の剪定の方法

結構、わかりにくい。私も最近までよくわかってませんでした。

アジサイの花のつき方には法則的なことがあり、今年に伸びた枝には翌年には花がつかないという特徴がある。

ではどこにつくのか。

それは今年伸びた枝の下に位置する昨年伸びた枝の付け根に花芽をつける。

そのためアジサイの花は、今年伸びた枝に2年越しで花が咲くという流れ。

紫陽花が好かれる理由

昔は好かれていなかった

アジサイとお寺の組み合わせ。

何の違和感もない梅雨の風情ある組み合わせですが、一体なぜ境内に紫陽花を植えるお寺が多いのか。

その昔、この季節に日本各地で流行病に苦しむ人が大勢いた。その原因は梅雨特有の急な気温変化によるもの。

そんな時期にたくさん咲き誇るアジサイ。そのため死者に手向ける花と考えられ、流行病が起きた地域のお寺でたくさんのアジサイが植えられるようになった。

季節の花だから

現代では、そんな流行病もなく、梅雨の時期になると咲き誇るアジサイ。

今となっては雨の季節の風物詩として人気も高い。

全く別の理由でたくさん植えられていたが、今や人気の理由となっている。

ほんと面白い。

今だと、桜と似た感じですよね。季節や場所と結びつき、その風情が人の心をとらえる。

最後に

うちのアジサイは青色。

ピンクのアジサイもありますけど、やっぱり青色のアジサイがしっくりくる。

梅雨の時期の雨とともに心がすっと洗い流される感じ。

梅雨の時期ならではの楽しみですね。